愛知県聴覚障害者協会理事長挨拶


 

(一社)愛知県聴覚障害者協会

 

理事長 中嶋 宇月

 

 

 

2020年度より、理事長になりました中嶋宇月です。コロナ禍で6月に行われる予定だった総会が9月に順延になり、先日の9月27日に無事に総会を終え、新体制がスタートしました。

 

 現在、コロナ禍でさまざまな行事が中止、延期または縮小されています。感染防止のために、三密(密閉、密集、密接)を控える、ソーシャルディスタンス(人と人の距離)、ステイホーム(家にいる)の中で、安心して家や地域で過ごせるためにどうしたらよいか、みなさまにおかれましては色々と工夫して努めていらっしゃることと思います。現在、地域で生活等の情報を獲得するための手話等の交流の場(行事、手話サークル、サロン等)への参加が制限されています。また、支援事業として、通訳派遣事業、相談事業、介護事業等も縮小を余儀なくされ、必要な支援が受けられない問題も起きました。その代わりに、オンライン(パソコン、スマホ等)による会話や支援が増えてきましたが、使えない、使いにくい、といった問題も起きています。すべてのきこえない方が公平に情報を獲得し、支援を受け、安心して生活ができるように私たち協会として何ができるのか今後大きな課題になります。

 

 私は1995年にろう運動に関わってから25年になりますが私自身も含めてきこえない方の環境が本当によくなってきたのか、一つの問題を解決しても新しい問題がまた起きてしまう、人の役に立つために作られたはずの法律や制度が新たな障壁を作ってしまう、環境がよくなり便利になれど、至るところで生活格差(情報、雇用、教育、所得、医療介護等)が起き、差別や偏見はなかなかなくなりません。

 協会はきこえない人のための生活の寄り所として「あいち聴覚障害者センター(手話通訳、要約筆記、盲ろう派遣、生活相談等)」「聴覚障害者支援事業所ほっとくる(障害者デイ、訪問介護、居宅介護支援等」「東三河聴覚障害者支援事業所笑おう舎(障害者デイ)」の事業を行っています。利用している方々は、きこえる人に合わせる教育により言語獲得が不十分なまま社会性が身につかずに、社会の壁に、あきらめ、怒り、悲しみを持ってこられ、希望のない生活を強いられている方が多くいます。この寄り所で少しでも希望を持ち、生活に元気を取り入れて今後の生活の支えになっていけば、と思っています。出産、育児、学校、仕事、定年後の生活、「ゆりかごから墓場まで」、きこえない人がそれぞれのライフステージ(生活段階)で、誰もが心豊かにいきいきと楽しい生活ができるように、協会の代表としてみなさまと共に実りある協会を築いていきたいと思っております。